皮膚科とは
皮膚科では、皮膚に発生する症状・疾患の診断や治療を行います。
手足、顔をはじめとするすべての部位の皮膚を診療します。かゆみや湿疹などは比較的身近な症状であり、短期間で消失するものも多い一方、悪化・慢性化してしまうものもあります。
症状が気になった時には、その程度に関係なく、お気軽に当院にご相談ください。
手荒れ・主婦湿疹（手湿疹）
症状
- 肌荒れ
- 乾燥またはジュクジュク
- かゆみ
- 皮むけ、ひび割れに伴う痛み
原因
日々の炊事や洗濯といった水仕事によって皮膚が乾燥すること、必要以上に皮脂・角質が落ちることなどで、皮膚のバリア機能が低下することで発症します。また、バリア機能が低下することで、洗剤などの刺激も受けやすくなります。
飲食店や美容院・理容院で働く人にもよく見られます。
治療
ステロイドの外用薬、保湿剤などを用いた薬物療法が中心になります。部位に応じて、べたつきにくい塗り薬を使用することも可能です。
また、水仕事・洗剤・薬剤による刺激を回避・緩和するため、手袋をするなどの対策も必要です。
湿疹
症状
- 皮膚の赤み
- かゆみ
- 小さな水ぶくれ
急性湿疹と慢性湿疹
急性湿疹
発症後、数日以内に治まるタイプの湿疹です。
慢性湿疹
急性湿疹を放置していたり、治っては悪化しを繰り返すなどして、慢性化した湿疹です。急性湿疹よりも治療期間が長くなります。
原因
乾燥、汗の放置、冷たい水・熱い湯・洗剤による刺激、衣類との摩擦など、さまざまなリスク因子が日常生活中に存在します。また、ハウスダストや花粉、真菌などが原因になることもあります。
治療
ステロイドの外用薬、保湿剤などを用いた薬物療法が中心となります。また原因によっては、抗アレルギー薬を使用することがあります。
早期治癒・再発防止のためには、原因となる因子を取り除くことも大切になります。
アトピー性皮膚炎
症状
- かゆみを伴う左右対称の湿疹
- 湿疹が良くなったり悪くなったりを繰り返す
- 乾燥肌、皮膚のジュクジュク
アトピー性皮膚炎の診断基準
日本皮膚科学会では、以下のような診断基準を設けています。
- かゆみを伴う湿疹が、身体に左右対称に現れる
- 湿疹の程度は、皮膚の乾燥～ジュクジュクとしたものまでを含む
- 湿疹の改善と悪化が繰り返される
原因
皮膚のバリア機能の低下
何らかの原因で皮膚のバリア機能が低下すると、皮膚が乾燥しやすくなります。また同時に、アレルギーを起こす物質の侵入を容易にします。
ただ、アトピー性皮膚炎の原因としての皮膚のバリア機能の低下がなぜ起こるのかということについては、はっきりしたことが分かっていません。
アトピー素因
喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎の人、またそれらを有する家族がいる人は、そうでない人よりアトピー性皮膚炎になるリスクが高くなります。
その他、生活リズムの乱れ、ダニ、ハウスダスト、発汗、摩擦などがアトピー性皮膚炎の発症や悪化に影響するものと考えられます。
治療
ステロイドの外用薬、保湿剤を用いた薬物療法が中心となります。また、免疫抑制剤の内服や外用が有効になることもあります。
治療器を用いて不要な波長をカットした紫外線を照射する「光線療法」を併用することもあります。
アトピー性皮膚炎を悪化させる要因を取り除くことも大切です。