消化器内科

消化器内科とは

消化器内科とは消化器内科とは、食道や胃、十二指腸、小腸、大腸などの消化管、胆のう、膵臓、肝臓などの消化・吸収にかかわる内臓全般を診断・治療する診療科です。
当院では、レントゲン検査、超音波検査に加えて、胃カメラ検査・大腸カメラ検査といった内視鏡検査にも対応しております。なお、どんな症状でもとりあえず内視鏡検査をする、というわけではありません。問診・触診・聴診を丁寧に行い、その患者様に必要な検査を提案いたします。

当院の消化器内科の特徴

みずかみクリニックの消化器内科の特徴をご紹介します。

経験豊富な医師による正確な検査・診断により、適切な治療を

当院の消化器内科の特徴日本消化器外科学会専門医・指導医、日本内視鏡外科学会技術認定医、消化器癌外科治療認定医である院長が、豊富な経験と知識に基づいた、正確な検査・診断を行い、適切な治療へとつなげます。
必要に応じて、胃カメラ検査・大腸カメラ検査を行います。

鎮静剤を用いた「痛み」「不安」のほとんどない内視鏡検査を行います

半分眠ったような状態で胃カメラ検査・大腸カメラ検査を受けられる鎮静剤をご用意しております。痛みや不安をほとんど感じないまま、“あっという間”に検査を終えられます。初めて内視鏡検査を受ける方、前に受けた内視鏡検査が痛かった・こわかったという方も、ぜひ一度当院にご相談ください。

大学病院レベルの検査を行えるシステムを導入しています

大学病院レベルの精密な検査を行うため、最新のシステムを導入しております。身近なクリニックで、高度な内視鏡検査、胸部レントゲン検査が受けられます。

「内視鏡AI診断支援技術」システム「CADEYE」

胃カメラ検査、大腸カメラ検査では、富士フイルム社が開発した、AI(人工知能)による診断支援技術システム「CADEYE」を活用します。
もちろん、医師もこれまで通り画像を確認いたしますので、より見落としの起こりにくい、正確な診断が可能になります。

胸部X線画像病変検出ソフトウェア「CXR-AID」

AI(人工知能)によって肺疾患の主要な画像所見となる結節・腫瘤影、浸潤影、気胸を検出し、かつその確信度を表示するのが胸部X線画像病変検出ソフトウェア「CXR-AID」です。
医師とのダブルチェックにより、肺疾患の見落とし防止を図ります。

消化器内科で診る症状

消化器内科で診る疾患

食道

逆流性食道炎

加齢に伴う下部食道括約筋の緩み、肥満・不良姿勢・妊娠・衣類の締め付けによる腹圧の上昇、食べ過ぎ・早食いに伴う胃酸の過剰な分泌などによって、胃の内容物が逆流し、食道粘膜を傷つけてしまう病気です。
胸やけ、ゲップ、食後の胃の痛み、咳・喉の痛みなどの症状が見られます。
治療では、薬物療法や食事・生活習慣の改善などを行います。

食道がん

飲酒・喫煙を主な原因として発生する食道のがんです。飲酒と喫煙の両方の習慣がある人は、さらにリスクが高くなります。特に、アルコールを飲んだ時にすぐに顔が赤くなる(アセトアルデヒドを分解する働きが低い)人は注意が必要です。
初期にはほとんどが無症状です。ある程度進行すると、飲食をした際の胸の痛み・しみる感じ、喉がつかえる感じ、体重減少、胸・背中の痛み、声枯れ、喉の痛みなどの症状が現れます。

胃炎(慢性胃炎・急性胃炎・萎縮性胃炎)

胃炎は大きく、暴飲暴食・ストレスなどを原因として起こる「急性胃炎」と、ピロリ菌感染を主な原因とする「慢性胃炎」に分けられます。慢性胃炎を放置していると、胃の粘膜が萎縮する「萎縮性胃炎」となり、そのうちの一部は胃がんへと進行します。
急性胃炎では胃の痛みや胸やけ、吐き気・嘔吐、食欲不振などの症状が認められる一方で、慢性胃炎・萎縮性胃炎では症状に乏しいケースが多くなります。胃もたれやゲップ、腹部膨満感など、「なんとなく胃のあたりが不快」という場合には、胃カメラ検査を受けることをおすすめします。

胃腸炎(急性胃腸炎/感染性胃腸炎)

急性胃腸炎の多くは、ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルス、病原性大腸菌、サルモネラ菌、カンピロバクター菌などの感染を原因として起こる感染性胃腸炎です。
吐き気・嘔吐、発熱、腹痛、下痢、倦怠感などの症状が見られます。
若い健康な方であれば自然治癒しますが、小さなお子様やご高齢の方、基礎疾患のある方は重症化するリスクが高くなります。必ず、受診してください。特に下痢・嘔吐がある場合には脱水症状にも注意が必要です。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍

ピロリ菌の持続感染、非ステロイド系抗炎症薬の副作用を主な原因として、胃や十二指腸の粘膜で潰瘍やびらんができる病気です。
主な症状として、胃痛・腹痛、倦怠感が挙げられます。出血している場合には、黒色便、吐血、貧血などの症状も見られます。
治療では薬物療法が中心となり、ピロリ菌の感染が認められる場合にはその除菌治療も重要となります。

胃がん

ピロリ菌の持続感染が最大の原因と言われています。その他、喫煙、塩分の摂り過ぎなどもリスク因子となります。
初期は症状に乏しく、ある程度進行してから胃やみぞおちの痛み、食欲不振、胸やけ、吐き気、黒色便、貧血などの症状が現れます。

機能性ディスペプシア

内視鏡検査を行っても器質的な問題が見つからない一方で、慢性的な胃やみぞおちの痛み、胃もたれ、早期飽満感などの不快な症状が認められる病気です。
胃や十二指腸の運動の異常、知覚過敏、胃酸の分泌増加などが、ストレス、アルコール、喫煙などによって引き起こされているものと考えられます。
治療では、症状に応じた薬物療法が中心となります。またピロリ菌の感染が認められる場合には、除菌治療を行います。ストレスや飲酒・喫煙などのリスク因子を取り除くことも大切です。

アニサキス症

イカ、サバなどの魚介類に潜む寄生虫「アニサキス」が、人の体内に入り込むことで発症します。多くは胃に認められ、その場合は「胃アニサキス症」と言います。
寄生主となる魚介類を生で、あるいは不十分な加熱処理をして食べた場合に、その数時間~半日くらいで突然の上腹部痛、吐き気・嘔吐に見舞われます。
治療では、胃内視鏡による摘出が主となります。当院でも対応しています。

胃ポリープ

胃ポリープとは、胃の粘膜に発生する隆起性の病変です。大きく、過形成性ポリープと胃底腺ポリープに分けられ、過形成性ポリープの中には、がん化するものもあります。
基本的に無症状ですが、大きくなり出血すると、貧血や下血といった症状が見られることがあります。胃カメラ検査で発見が可能です。
多くは経過観察に留めますが、その大きさや経過によっては胃内視鏡を用いて切除することがあります。

大腸

過敏性腸症候群

ストレス、自律神経の乱れなどによって腸の働きに異常をきたし、腹痛を伴う下痢や便秘が起こる病気です。
下痢型・便秘型・混合型に分けられます。特に下痢型の場合、急な腹痛と下痢によって1日に何回もトイレに駆け込むようになり、社会生活に支障が出るケースも少なくありません。急な腹痛・下痢をおそれて外出が難しくなる人もいます。
いずれの場合も、排便をすると一時的にすっきりするという特徴を持ちます。

虫垂炎

大腸の一部、虫垂で炎症が起こっている状態です。一般には「盲腸」と呼ばれます。
虫垂に硬い便が詰まるなどして閉塞することを主な原因とします。
その他、検診で飲んだバリウムが虫垂に詰まることで発症することもあります。
虫垂炎の症状は、時間の経過とともに変化します。初期には食欲不振や悪心、へそやみぞおち近くの痛みなどが見られますが、痛みはその後右下腹部へと移動します。症状がひどくなり、歩行困難に陥ることもあります。

潰瘍性大腸炎

大腸の慢性的な炎症によって、潰瘍やびらんが形成される病気です。クローン病とともに厚生労働省から難病に指定されています。
主な症状として、腹痛、下痢、血便などが見られます。また重症化した場合には、発熱や貧血、体重減少などの症状も伴います。
はっきりとした原因は解明されていませんが、薬物療法、生活習慣指導などを行うことで症状をコントロールし、健康な人と同じように日常生活を送ることは十分に可能です。

大腸がん

偏った食生活、運動不足、飲み過ぎ、喫煙などを原因として発生する大腸のがんです。特に近年は食生活の欧米化が進んだためか、日本人の罹患率は上昇しています。
初期症状に乏しく、ある程度進行してから血便、下痢、便秘、便が細くなる、腹痛、腹部膨満感などの症状が現れます。ただしこれらの症状なく進行するケースもあります。
症状に気づいた時はもちろんですが、便潜血検査で陽性だった方、大腸がんリスクの高くなる40歳以上の方は、大腸カメラ検査を受けることをおすすめします。

大腸ポリープ

加齢、食生活の欧米化などが影響して発生する大腸のポリープです。
自覚症状はほとんどなく、大腸カメラ検査を受けた際に偶然発見されるケースが多くなります。また、便潜血検査で陽性が出た場合も、大腸ポリープが原因になっている可能性が考えられます。
大腸ポリープの一部は、将来的ながん化のリスクを抱えています。当院では、大腸カメラ検査の際に発見したがん化のおそれのある大腸ポリープを、その場で切除することが可能です。

肝臓

胆嚢結石

胆嚢結石(胆石)とは、胆嚢に石が生じている状態を指します。
右の肋骨の最下部やみぞおち、あるいは背中・肩・腰などに痛みが出ます。その他の症状としては、発熱、黄疸、吐き気、倦怠感、食欲不振などが挙げられます。
痛みがある場合には、手術を検討します。近年は、腹腔鏡による低侵襲手術が積極的に行われています。

胆嚢ポリープ

胆嚢ポリープとは、胆嚢の内壁に生じるポリープのことを指します。多くは良性ですが、悪性のものも見られます。
症状としては黄疸、発熱、倦怠感などが挙げられますが、無症状であるケースも少なくありません。10ミリ以上になったもの、悪性の可能性が疑われるものについては、手術が必要です。

脂肪肝

肝臓に中性脂肪が多く蓄積してしまった状態を指します。
お酒の飲み過ぎを原因とするアルコール性のものと、肥満やメタボリックシンドロームを原因とする非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)に大別されます。つまり、お酒を飲まない人でも脂肪肝になることがあるのです。
脂肪肝はほぼ無症状のまま進行します。放置していると、肝炎、肝硬変、さらに肝がんへと進行することもあります。
治療では、食事療法・運動療法が中心となります。脂肪肝の段階で治療を開始できれば、肝臓を健康な状態へと戻すことも可能です。健康診断などで数値の異常を指摘された時には、症状の有無に関係なく必ず医療機関を受診するようにしてください。